Plausible Analytics:利用者を追跡せずにサイト指標を読む分析基盤
オープンソースのプライバシー最優先の Web 分析。軽量で Cookie を使用しない Google Analytics の代替手段。セルフホストまたはクラウド。
ひと目でわかる
- これは何?
- クッキーや永続識別子を使わないことを掲げ、クラウド版とセルフホストのCommunity Editionを分けて提供するElixir製Webアナリティクスです。
- 誰に向いている?
- Plausible Analyticsは、個人単位の追跡よりもサイト全体の訪問傾向、目標、流入をシンプルに見たい運営者に合います。READMEは個人データやIPアドレスを保存せず、クッキーや永続識別子を使わないと説明しますが、法的適合性は実装と地域で確認が必要です。
- 商用利用できる?
- 厳しい条件付きでできます。AGPL-3.0 はネットワーク型コピーレフトのライセンスで、改変版をホスティングサービスなどとしてネットワーク越しに利用させる場合、その利用者にソースコードを同じライセンスで提供する必要があります。
- 今もメンテナンスされている?
- されています。直近 1 日以内に新しいコミットがあります。
- 何の言語で書かれている?
- 主に Elixir です(GitHub の言語統計による)。
回答はプロジェクトの GitHub データ(最終同期:2026年9月15日)と当サイトの分析に基づくもので、法的助言ではありません。
オープンソース詳細解説
個人を追わずにサイト全体の動きを見る
Plausible Analyticsは、オープンソースでプライバシーを優先するWebアナリティクスです。READMEはGoogle Analyticsの軽量でクッキーを使わない代替として位置づけ、管理クラウドまたはセルフホストのCommunity Editionで利用できると説明しています。画面を複雑なレポート作成へ広げず、主要な指標を一つのダッシュボードで読む方針です。
個人ではなくトラフィックを測るという設計により、個人データとIPアドレスを保存せず、クッキーや永続識別子を使わないとREADMEは主張します。GDPR、CCPA、PECRへの適合も掲げていますが、これはプロジェクトの説明であり、どの地域でも自動的に法的要件を満たす証明ではありません。実際の計測設定、同意管理、第三者連携を自分の法務条件で確認します。
イベント、目標、流入を同じ画面へ集める
機能面では、軽量なJavaScriptスクリプト、イベントAPI、シングルページアプリケーションのpushStateとハッシュルーティング、目標とコンバージョンの追跡が挙げられています。収益帰属やファネルはカスタムイベントとディメンションで扱い、外部リンク、フォーム完了、ファイル取得、404ページの計測にはコードレス追跡を使えると説明されます。
Search Consoleとの統合で検索語をダッシュボードへ取り込み、Stats APIやCSVでデータを出力できます。メールまたはSlackの週次、月次レポート、トラフィック急増や急減の通知、リアルタイム表示もREADMEにあります。過去のGoogle Analytics統計をインポートできるため移行の入口になりますが、旧計測と新計測の定義が一致するかはデータ項目ごとに照合したいです。
CloudとCommunity Editionは責任の分かれ目が違う
Plausible Analytics Cloudは、グローバルCDN、高可用性、バックアップ、セキュリティ、保守を管理側が担うサービスとして説明されています。複数回の週次リリースで新機能を受け取る一方、Community Editionは利用者がインストール、更新、サーバー容量、稼働時間、バックアップ、安定性、セキュリティを管理します。セルフホスト版は年二回の長期リリースとして案内されています。
機能にも差があります。READMEの比較表では、マーケティングファネル、eコマース収益目標、SSO、サイトAPI、高度なボットフィルタリング、Looker StudioコネクタなどがCloud側の条件として挙げられています。Cloudの訪問データは欧州事業者のサーバーとクラウド基盤で処理され、セルフホストでは配置場所を自分で選べます。データ所在地、運用人員、必要な機能を先に並べると選択しやすくなります。
セルフホスト版は別リポジトリの手順を読む
このリポジトリのREADMEは、セルフホスト用のインストール手順をplausible/community-editionの別リポジトリへ案内しています。現在のコードリポジトリだけに、すぐ実行できる導入コマンドや全ての設定値があるわけではありません。Community Editionを選ぶなら、公式のインストール資料、対応するリリース、データベース要件を確認してから構築します。
セルフホストは自由度の代わりに、障害対応の担当が必要です。ClickHouseやPostgreSQLの保存、バックアップ、容量増加、アップグレード、データ破損からの復旧、管理画面の公開範囲を自分で決めます。READMEはセルフホストの問題について作成者のサポートを保証せず、コミュニティフォーラムを案内しています。Cloudの料金を避けることだけを理由に選ぶと、保守時間を見落としやすいです。
Elixir、Phoenix、ClickHouseで役割を分ける
技術スタックは、バックエンドにElixirとPhoenix、一般データにPostgreSQL、分析データにClickHouse、フロントエンドにReactとTailwindCSSを使う構成です。リポジトリの主要言語がElixirであることも、READMEの説明と一致します。分析データを大量に扱うための構成として紹介されていますが、負荷試験の結果やダッシュボードの応答時間がREADMEに掲載されているわけではありません。
自分で運用する場合は、各コンポーネントの版、バックアップ単位、復旧時間、イベントの重複や欠落、保持期間を決めます。APIとCSVの出力だけで十分か、直接ClickHouseの生データを使う必要があるかでも管理方法は変わります。高速で軽量という説明を採用条件にするなら、訪問規模とイベント量を近づけた負荷試験で確認するのが妥当です。
AGPLv3とトラッカーのMITを分けて確認する
READMEはPlausible Community EditionをGNU Affero General Public License version 3またはそれ以降で公開し、Webサイトに含まれるJavaScriptトラッカーはMITであると説明します。AGPLv3はネットワーク経由で提供する変更版のソース公開条件を持つコピーレフトで、サーバーで動くコードを社内や顧客向けに改変する場合に、ライセンス本文を確認したい領域です。
Plausible Analyticsの名称とロゴはPlausible Insights OÜの商標で、商標ガイドラインへのリンクもあります。ライセンスは性能、セキュリティ監査、サポート、法的適合性を保証しません。適するのは、個人追跡を減らし、目標と流入の実務指標を軽く確認したい運営者です。CloudかCEかを選ぶ前に、必要なレポート、データ所在地、保持期間、保守担当、復旧手順を具体化したいです。
編集部の結論
Plausible Analyticsは、個人単位の追跡よりもサイト全体の訪問傾向、目標、流入をシンプルに見たい運営者に合います。READMEは個人データやIPアドレスを保存せず、クッキーや永続識別子を使わないと説明しますが、法的適合性は実装と地域で確認が必要です。Cloudは運用負担を減らし、Community Editionは基盤管理を自分で担うため、費用だけでなく責任範囲で選びたいです。
コミュニティノート