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Anthropic-Cybersecurity-Skills レビュー: 818 個のスキルを MITRE と NIST にマッピングした AI エージェント用セキュリティライブラリ

817 structured cybersecurity skills for AI agents · Mapped to 6 frameworks: MITRE ATT&CK, NIST CSF 2.0, MITRE ATLAS, D3FEND, NIST AI RMF & MITRE F3 (Fight Fraud) · agentskills.io standard · Works with Claude Code, GitHub Copilot, Codex CLI, Cursor, Gemini CLI & 20+ platforms · 29 security domains · Apache 2.0

スター 32,810フォーク 3,962PythonApache-2.0

ひと目でわかる

これは何?
mukul975/Anthropic-Cybersecurity-Skills は、AI エージェントにセキュリティ分析の手順を教える 818 個のスキルを集めたライブラリです。MITRE ATT&CK や NIST CSF 2.0 など 6 つのフレームワークに対応し、Claude Code や GitHub Copilot など 26 以上のプラットフォームで動作します。
誰に向いている?
このライブラリは、セキュリティ調査や侵害対応の手順を AI エージェントに組み込みたいエンジニアや、MITRE フレームワークに沿った知識ベースを構築中のチームに向いています。一方、攻撃的スキルを実際の環境で使うには、明示的な許可と法的な確認が必須です。
商用利用できる?
できます。Apache-2.0 は寛容なライセンスで、著作権表示とライセンス表示を残せば、使用・改変・販売が可能です。
今もメンテナンスされている?
されています。最後のコミットは 16 日前です。
何の言語で書かれている?
主に Python です(GitHub の言語統計による)。

回答はプロジェクトの GitHub データ(最終同期:2026年9月15日)と当サイトの分析に基づくもので、法的助言ではありません。

オープンソース詳細解説

AI エージェントに足りない「手順」を補う

セキュリティアナリストは、メモリダンプを見たら Volatility3 のどのプラグインを実行するか、Kerberoasting を検知する Sigma ルールはどれか、クラウド侵害の範囲を 3 つのプロバイダにまたがってどう特定するかを知っています。AI エージェントは、その知識を与えられない限り推測で動くしかありません。このプロジェクトは、そうした手順を「スキル」として構造化し、エージェントが参照できる形で提供します。対象は、セキュリティ調査や侵害対応を自動化したい開発者、あるいはセキュリティ知識をコードとして管理したいチームです。単なるプロンプト集ではなく、各スキルがフレームワークにマッピングされている点が特徴です。

818 スキルを 6 つのフレームワークに紐付ける仕組み

各スキルは agentskills.io 標準に従って記述され、関連するフレームワークにマッピングされます。たとえばマルウェアのネットワークトラフィック分析スキルは、MITRE ATT&CK の T1071、NIST CSF の DE.CM、ATLAS の AML.T0047、D3FEND の D3-NTA、AI RMF の MEASURE-2.6 に対応します。一方、ビジネスメール詐欺の検知スキルは ATT&CK の T1566 と CSF の DE.AE、さらに F3 の F1005.006 に紐付きます。全 818 スキルのうち、ATT&CK には 805、NIST CSF 2.0 には 804 が対応し、D3FEND は 139、AI RMF は 97、F3 は 94、ATLAS は 93 です。つまり、すべてのスキルが全フレームワークに紐付くわけではなく、主題に応じて取捨選択されています。

F3 と ATLAS がもたらす新しい視点

このライブラリの特徴は、比較的新しいフレームワークを取り込んでいる点です。MITRE F3(Fight Fraud Framework)v1.1 は 2026 年 4 月に公開されたばかりで、ATT&CK が扱わない金融詐欺の戦術を追加しています。具体的には、Positioning(FA0001)と Monetization(FA0002)という 2 つの戦術があり、合成 ID の準備や口座ウォーミング、マネーミュールのレイヤリング、暗号資産のオフランプといった手口をカバーします。また、MITRE ATLAS は AI/ML への敵対的脅威を扱い、AI セキュリティ関連スキルに ATLAS と NIST AI RMF のマッピングが付与されています。このように、従来の ATT&CK 中心のライブラリとは異なり、詐欺対策と AI リスク管理を同じ場所で参照できるのが利点です。

セットアップ: クローンしてエージェントに渡すだけ

README によれば、使い方はリポジトリをクローンし、エージェントにそのディレクトリを指定するだけです。特定のインストール手順や依存関係の記述は見当たりませんが、agentskills.io 標準に従っているため、対応するエージェントならスキルを読み込めます。対応プラットフォームには Claude Code、GitHub Copilot、Codex CLI、Cursor、Gemini CLI など 26 以上が挙げられています。Python がプライマリ言語とされていますが、スキル自体はおそらくマークダウンや JSON のような構造化ファイルで、エージェントが解釈する形式です。実行に必要なコマンドや設定キーは README に明記されていないので、実際に動かすにはリポジトリの構成を確認する必要があります。

ライセンスと法的な制約: Apache 2.0 だが攻撃的スキルに注意

ライセンスは Apache 2.0 で、商用利用や改変が可能です。ただし、README には明確な警告があります。このライブラリには、レッドチームの C2、フィッシングシミュレーション、エクスプロイトなど、攻撃的またはデュアルユースの技術が含まれており、許可を得たシステムでのみ使用すべきと書かれています。利用者は適用される法律と行動規範を遵守する責任があります。つまり、技術的には自由に使えますが、実際に攻撃的スキルを実行する環境の選定は慎重に行う必要があります。また、このプロジェクトは Anthropic PBC とは無関係のコミュニティプロジェクトです。名前から誤解しないようにしてください。

類似ツールとの違い: スキル集 vs プレイブック集

このライブラリに近いものとして、セキュリティプレイブック集や Sigma ルール集が挙げられます。たとえば、Sigma ルールは検知ルールを YAML で記述し、SIEM に変換して使いますが、これは特定のログソースに対する検知条件を定義します。一方、Anthropic-Cybersecurity-Skills は、エージェントが「次に何をすべきか」を判断するための手順書であり、検知ルールそのものではありません。Sigma が機械可読な検知ロジックを提供するのに対し、こちらは自然言語に近い形でエージェントに指示を与えます。また、MITRE ATT&CK ナレッジベースと違って、このライブラリはエージェントが直接消費することを前提に設計されています。つまり、ルールを実行するのか、エージェントに判断させるのか、という違いがあります。

限界と注意点: 品質のばらつきと検証の難しさ

818 個ものスキルが含まれる一方で、そのすべてが同じ品質である保証はありません。コミュニティプロジェクトであり、PR 歓迎とあるため、スキルの正確性は contributors の知識に依存します。また、フレームワークのバージョンが ATT&CK v19.1 や F3 v1.1 などと固定されていますが、これらのフレームワークは更新されるため、スキルのマッピングが古くなる可能性があります。さらに、AI エージェントがスキルを参照しても、実際の環境で正しく実行できるかは別問題です。たとえば、Volatility3 のプラグイン名が正しくても、メモリダンプの形式が異なれば失敗します。スキルはあくまで手順のヒントであり、実行結果の検証は利用者の責任です。この点を理解せずに使うと、誤った自信を持ったエージェントが動く危険があります。

編集部の結論

このライブラリは、セキュリティ調査や侵害対応の手順を AI エージェントに組み込みたいエンジニアや、MITRE フレームワークに沿った知識ベースを構築中のチームに向いています。一方、攻撃的スキルを実際の環境で使うには、明示的な許可と法的な確認が必須です。採用前に、各スキルの内容が自社の運用ポリシーと一致するか、また F3 や ATLAS のマッピングが本当に必要なのかを確認してください。Apache 2.0 なので商用利用は可能ですが、ライセンス表記と貢献ガイドラインを確認することをお勧めします。

公式情報源

  1. Official documentation
  2. Official README
  3. Project repository
  4. Release notes
コミュニティノート

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